163中古購入品のメンテナンス(Gibson / Les Paul Special)
90年代製のGibson / Les Paul Specialを某楽器店で中古購入され、しっかりセッティングしてもらってから受け取られたはずが、なんだか弾き難く納得がいかないとのご相談です。
お店からは「Gibsonの標準設定にしてある」との説明があったようですが、ギターを確認するとネックがかなり順反りしており弦高も高めでした。
順反り(=弦高が高い)のギターは、ユーザーの希望に合わせて販売店が弦高を下げればよい。しかし、ストレートに調整して出荷したギターが逆反りしてしまうと、ビビリが生じて不良品扱いされてしまう恐れがあるため、安全マージンをとって順反りにしているのです。
ですから、お店の説明に間違いはありません。
しかし、メーカーや販売者側の都合で決められた基準であり、プレイヤー目線であるとは言いにくい考え方だと思います。
ギター弾きが10人いれば、10通りのセッティングの好みがあるはず。
購入時に、使用する弦のゲージやチューニング、演奏ジャンルやプレイスタイルを聞かれなければ、平均値のセッティングがされているだけで、自分に最適化されている可能性は低いです。
セッティングが不十分であることが原因で、「このギターは自分には合わなかった」と思われてしまうのが最も悲しいことです。もう一度セッティングを見直すことで、満足の結果に変わる可能性は大いにあります。
一本のギターから随分と話が膨らみましたので、そろそろ仕事にかかります。
調整前の弦高は 6弦2.3mm 1弦2.0mm でした。アコギの弦高に近いので、エレキギターのリードプレイには高すぎます。
トラスロッドを90度くらい締め、弦高は0.2mmくらい下がりました。
ネックがストレートになったので、ブリッジを適正な弦高になるよう調整します。
弦高が決まったら、サドルを前後させてオクターブピッチを調整します。
弦高は6弦1.7mm 1弦1.4mmにしました。
ナット溝の高さがばらついていたので削って揃えます。溝の中にゴミが溜まっているので綺麗にします。
細かな部分ですが、弾き心地のほかサウンドにも影響します。
電装系パーツはオリジナルでした。少しガリが出ていましたがクリーニングで改善しました。
ペグ ポット スイッチ ジャックなどは、しっかりと増し締めしておきます。
前後ピックアップの音量バランスが取れていなかったので、しっかり高さ調整しました。
弾き心地から音色まで、まるで別物のように変化した結果にご満足頂くことができました。
[作業内容]
Aメンテナンス 8,000円