159前回調整から3年が経過(Momose / STタイプ)
地元のお客様からお預かりしたMomoseのストラトタイプは、前回2022年10月にAメンテナンスをさせて頂いております。
メンテナンスの後も、弦交換などで定期的に見させて頂いておりますが、ネックは季節の変化の影響を受けにく安定しており、弦高の狂いも全く見られない優秀な個体です。
しっかりと弾き込んでおられるメインギターなため、フレットの擦り減りが気になりはじめたタイミングで、今回はフレットの擦り合わせをご提案させて頂きました。
普段はあまり意識しないかもしれませんが、フレットは長い目で見れば消耗品です。
新品時に最も高い性能を持っており、消耗するほど弾き心地や発音の明瞭さが徐々に失われていきます。早め早めに(といっても今回のように数年単位の話です)、フレットの減りが気になりはじめたら擦り合わせを受けて頂くことで、性能低下が目立たなくなり、フレットの寿命まで快適に使い切ることができます。
状態が安定している個体ですので、今回はフレットの擦り合わせとサドルの微調整をさせて頂きました。
フレットにフォーカスして見ていきましょう。
作業前のフレットの様子です。フレットの減り方はプレイスタイルによる個人差がありますが、多くの場合は2弦や3弦の減りから目立ってきます。
作業の準備として、指板にマスキングをしてからフレット表面を油性ペンで黒く塗ります。
軽くフレットを擦ってみると、凹んでいる部分に黒が残るので、目視しやすくなります。
粗めのヤスリを使用して、凹みが消えるまでフレットを削っていきます。
粗削りで高さが揃ったら、細かい金ヤスリに持ち替えます。
ヤスリによってフレットにヘアライン状の痕が残ります。
細かいヤスリに持ち替えながら、削り痕を細かくしていきます。
さらに紙やすりに持ち替えて、削り痕を消していきます。
240番 400番 600番と細かくすることで、削り痕はほとんど目立たなくなります。
仕上げはスチールウールで磨き込みます。
削り痕が消えて均一な表面になりました。
ナイロンやすりでさらに磨き込むと、
ツルツルに仕上がるので気持ちが良いです。
マスキングを剥がしたところです。最初の写真と見比べると新品のフレットのようです。
新しい弦を張って、サドルの調整をして完成です。
[作業内容]
フレット擦り合わせ 7,000円
サドル調整 3,000円
弦代金